京都要庵歳時記

京都要庵歳時記 「冬恒例 庭の肥料撒き・・・久保造園さん」（1）

お正月も終わり成人の日も過ぎて静かな京都を向えます。要庵では毎年1月末に行います冬の恒例歳時があります。それは要庵の庭の肥料撒きです。少し前置きが長くなりますが、昔から2月は『逃げる』と言われ、逃げるように日が過ぎ、気が付けば3月早春を迎えることを意味しています。主人は2月という月が好きです。少し寒いですが、京都に流れる時間がとてもゆっくりとして、落ち着きがあるからです。春を待つ楽しさもありますね。
春を待つのは主人だけでなく要庵の庭の植木も同じです。冬の恒例で久保造園さんが植物の肥料を撒きに来られます。師走に庭の手入れをしましたが、冬になって枯れても落葉しない紅葉を先ずはひとつづつ手で落としていきます。その仕事の後が肥料撒きです。厳密に言えば、穴を掘って、そこに肥料を入れて、また 土を被せます。邪魔くさい仕事ですが、その仕事には大きく二つの意味があります。
一つは、土の上に撒きますとどうしても雨風で飛ばされるおそれがあります。2つ目は穴を掘って埋めることにより、地熱で肥料が腐り、より一層、肥料の効果が生まれることです。ただし、腐るのも埋めて直ぐに腐るのではなく、ひと月が過ぎて段々と腐りますので、ひと月経てば3月初旬になり、木々や草木の根が春の訪れとともに、本格的に根が成長しますので、より一層、肥料を欲しがりますし吸収しやすくなる・・・・・と言うことです。
（1月30日　要庵　主人書）

主人と女将の旅「RUN＆WALKの旅 金沢JRでの24時間旅」（6）

旅先でのRUNはいい気分転換になりました。ホテルに戻ってシャワーを浴びて着替えをすませ、金沢駅に向かいます。今回の旅をJRにした理由が他にもあります。それは行きつけのお店に伺うためです。昔からよく行っていましたが、ここ一年ほど、伺うことが出来ませんでしたので、ぜひ行きたかったのです。お店は小松にありますのでJRに乗り小松駅に向います。小松駅も立派に新築され、またまた驚きました。いち日も早く北陸新幹線が開通すれば良いですね。
そこは、美味しいお鮨屋さんなので、やはり日本酒が飲みたいのが本音です。車ですと、お茶になりますので、どうしてもJRで行き一杯飲みたかったのです。笑顔いっぱいのご主人と奥様に迎えられて、話に花が咲き、とても楽しいお昼のひとときを向えられて幸せです。やはりなじみの店を持つことの素敵さですね。もう少し、長居をしたかったのですが、JR小松発2時30分の雷鳥を予約していましたので席を立ちました。必ず春に伺いたいですね・・・・。
今回は一泊で金沢へ、JRで24時間の旅でしたが、金沢の素晴らしい文化、そして美しい街、本当に主人の大好きな所です。帰りの雷鳥に乗り車内で缶ビールを飲みながら、春ではなく2月にまた来たいなぁ〜と思いました。車の旅も時間や行動に束縛されることもなく自由で楽しいですが、JRの旅も良いなあ〜！と改めて思いました。やはり「旅はイイですね〜。また旅がしたい！。」と心から思っています。中田英寿氏曰く『人生とは旅であり、旅とは人生である・・・・・・。』
（1月29日　要庵　主人書）

主人と女将の旅 「RUN＆WALKの旅 金沢JRでの24時間旅」（5）

兼六園から金沢21世紀美術館、そして香林坊と時が経つのも忘れてぶらぶらと歩いていますと、日も暮れかけきて、近江町にも寄ってみたかったのですが、ホテルに戻りました。今回のホテル選びは、アクセスとホテルのBARでゆっくりとウイスキーを飲みたかったので、雰囲気が良くて夜景が見えるBARがあるホテルをセレクトしました。ロックやマティーニィを飲みながら金沢の夜景を眺めていますと、ゆっくりと静かに時が過ぎていきます・・・・・・・・・。
翌朝は、旅の楽しみのひとつ「RUN＆WALK」というわけで、初めて金沢市内をジョギングします。金沢城の周辺か？それとも犀川の河川敷か考えましたが、ホテルのコンシェルジュの方に相談すると犀川の方が走りやすいと勧めてくださりました。ホテルから犀川までは1.2kmくらいです。ブラブラ走っていると犀川に到着しましたが、初めて走るので地理に不安があるのが本音です。
時間も充分とはいえず、余裕がなかったので、橋桁の区間を往復しましたが、もし時間に余裕があれば河口の方に下がったり、また逆に上流にも素敵な河川公園がいくつもありますので走ってみるのも良いかと思いますね。走るのに邪魔くさがっていた女将も、実際に犀川に到着しますと思わず『良い雰囲気やなあ〜〜！！。気持ちよく走ることが出来る。』と言って良い汗を流していました。
（1月28日　要庵　主人書）

主人と女将の旅 「RUN＆WALKの旅 金沢JRでの24時間旅」（4）

長い前置きになりましたが、京都駅の『SUVACO』で、お弁当、缶ビール、ウイスキーとワインを買い、サンダーバードに乗って金沢に向います。朝食を食べていませんでしたので、お弁当を早く食べたい！！と、心が急ぎますね。京都から金沢まで2時間8分、ワインとビールがまわり心地良い感じで、あっという間に到着しました。JR金沢駅は北陸新幹線の開通を見込み新しく建替えられた、とても美しい建物です。
宿泊するホテルは1泊ですので、兼六園や香林坊近くのホテルか？駅前のホテルか？考えましたが、アクセスを考え駅前にしました。いま駅前のホテル増加で市内の旅館減少に歯止めがきかないと言われていて、8軒あるホテル間の競争が激化、そのためホテルのおもてなしは想像以上に素晴らしいです。例えば荷物を預けにホテルに行きましたが、時間に関係なくそのままチェックイン出来る様にして下さり、12時過ぎからお部屋でゆっくりとすることが出来ました。これは助かります。
今回は24時間の旅ですので、午後からの半日だけの金沢観光。先ずはバスで定番の兼六園へ、冬桜に出会うことができ良かったです。2月中頃には、梅が開花して、さぞかし美しいでしょうね。その足で新名所21世紀美術館に伺いましたが、ここでは子供の頃によく遊んだサッカーゲームの大型版があり、この発想にはビックリしました！！。年末には大会もあり、参加者が大汗をかいてゲームを楽しんでいたと、学芸員が言っておられました。サッカーゲームは組み立て式なので移動できるそうです。
（1月27日　要庵　主人書）

主人と女将の旅 「RUN&WALKの旅 金沢JRでの24時間旅」（3）

車窓と缶ビールを飲みながら、美味しい『辻留』さんや『菱岩』さんのお弁当を列車の中で食べて、、、、と主人は考えましたが。その小さい夢は、はかなく消えていきました・・・・・実は、お店の開店が11時30分からですので、列車の時間と合いません。京都10時10分発サンダーバード11号のチケットを買いましたので、京都駅には遅くても9時40分には到着した方が安心です。
・・・・と言うことは、駅弁を買うとしても10時前ですので、時間的に昼食よりも朝食に近い感じです。それでも金沢に12時18分には到着しますので、やはり昼食をJRの中で食べたいので、迷わず京都駅の2階にあります、『SUVACO』に行きました。ここにはこだわった美味しいお弁当もあり、主人と女将のお目当ての『花梓侘』さんの『方丈ひかる』と『方丈あおい』が限定販売されています。
しかし、そのお弁当の売出しが11時からでしたので、またも買うことが出来ませんでした。あ〜〜残念です。しかし、この『SUVACO』はJR京都伊勢丹が運営していますが、良く考えてあり素晴らしいコンセプトです。このコーナーにいるだけでも居心地が良くついつい買ってしまいます。缶ビールだけでなくウイスキー山崎ポケットサイズ、ワイン300ccと思わず女将が『どれだけ買うの〜〜！！。』と言ったくらいです。
●花梓侘／http://www.kyotojapon.co.jp/k/s_takeout_hojyo.html

（1月26日　要庵　主人書）

主人と女将の旅 「RUN&WALKの旅 金沢JRでの24時間旅」（2）

旅をするには体力が要ります。前向きな気持ちも大切です。ですから若い時の旅と人生をリタイアしてからの旅とは『旅』の字は同じですが、内容は全然違います。旅から吸収したり、学んだり、感性を磨いたりすることに関しては本当に大きな差がありますので、主人はいつも若い時に旅をしなさい！！と言っています。サッカーの中田英寿氏も言っています・・・・『人生とは旅であり、旅とは人生である。』と。
主人と女将は、お正月過ぎなので今回は体力と気力が少しかげっていましたので、遠くよりも近い場所が良いなあ〜〜と思い、九州の博多も良かったのですが、静かな冬の金沢に行ってみたくなりました。時間を大切に使いたいので久しぶりにJRで行くことになりました。時間以外にも理由はもちろんあります。
京料理のお弁当で有名な『辻留』さんか『菱岩』さんのお弁当をテイクアウトして、JRに乗り缶ビールを飲みながら、車窓を楽しみ、そして美味しいお弁当を食べるひと時は最高です。列車の旅の醍醐味ですね。普段は車での旅が多い主人にとっては、列車の旅はとても新鮮に感じます。
（1月23日　要庵　主人書）

主人と女将の旅 「RUN&WALKの旅 金沢JRでの24時間旅」（1）

久しぶりの旅シリーズです。振り返れば、昨年6月のRUN&WALK乗鞍高原大会以来ですね。色々な所を旅しているように思っていたのですが、、、、。11月の紅葉のシーズンも終え師走に入り、大掃除をはじめお正月の準備なので温泉にゆったりと入り、のんびりする時間も無かったですね。
おかげさまで、年末年始のお正月のお客様も無事にお帰りになりました。お正月の混雑をあえて避けて、お正月明けに宿泊されるお客様もおられますので、それぞれのお客様は要庵にとって、とても大切なお客様なので主人も女将も心より迎えさせていただきました。
そのような中で、気が付くと時間ばかり過ぎ、毎年商売繁盛のえべっさんや成人の日の3連休になります。ここ数年はこの時期に富山県の春日温泉に伺っていましたが、今年は何かしら、、、う〜〜ん微妙な日程が合わず見送りました・・・・・。あ〜〜温泉にゆったりと入り、のんびりとして、宿から一歩も出ずに部屋でぼけ〜〜〜として、時を忘れて過ごしたかったですね！！！。師走のお正月も休みなしに働いていましたので、さすがに旅をしたくなりましたね！！！。
（1月22日　要庵　主人書）

京都要庵歳時記 「新春商売繁盛！！えべっさん」（3）

京都の人々は、恵比寿神社で買った古い縁起物を翌年の恵比寿神社の境内にあります『古いお札や笹を納める場所』に戻します。そして、新しい青々とした福笹を買い、その笹に縁起物の宝船・熊手・福袋・千両箱等数多くつけますが、その華やかさが何とも言えない、温かい気持ちを与えてくれます。可愛らしく巫女さんも商売上手で「もっと、もっと、いっぱいつけて福付けて下さい！！！。」と笑顔で言われ、ついつい調子に乗って買いますと、、、、、、。
笹代だけでも3,000円ですし、一万円近くなりますので、気をつけなければなりません。（笑い）一番商売上手なのが恵比寿神社かと思いますね・・。主人は、以前、うれしがって笹に縁起物を多く買って付けていましたが、笹が時間が経つとどうしても枯れて見た目も悪くなります。それで、笹の次は一番大きな『人気寄せ』を買って飾っていました。要庵に宿泊されたお客様には直ぐに分かる場所に飾っていますが。
そして。この一番大きな人気寄せの飾り物は何と3万円はします。本当ですよ！！！。お客様に言いますとその値段にビックリされます。しかし、大金を払って買った一番大きな人気寄せが、最近は効き目が少ないので、ここ数年は絵馬だけを買っています（笑い）。ガラガラと開けて入って下さった玄関に恵比寿神社の絵馬だけをさり気なく飾っています。それにしても主人と女将だけでなく、日本中、いや世界中の人々がこれから景気の良い時代になるように願っていると思いますね・・・・。
（1月21日　要庵　主人書）

京都要庵歳時記 「新春商売繁盛！！えべっさん」（2）

この渡り商いの商人は、年末・年始を故郷の京都や近江で過ごし、商いの準備をして、1月の「十日えびす」に神社へお参りして、旅の無事と商売繁盛を祈願して、旅に出向いたと言われています京都独自の風習であったものが、渡り商いの商人たちにより、全国に広がり、その土地どちの風習と融合して、今日各地で行われる「えびす講」となったと言われています。現在でも京都の呉服商をはじめ老舗の店などでは、この風習を守り、家内に「えびす神」像を奉り、「えびす講」をお参りをしています。
京都・恵比寿神社は、西宮・戎神社、大阪・今宮神社と並んで日本三大えびすといわれ「えべっさん」の名で親しまれています。初えびすさんの期間中、5日間で数十万人の人の参拝があり賑わいます。主人も女将も毎年、商売繁盛を祈願して伺います。以前は、夜に伺い帰りに美味しいお酒を一杯が楽しみで行っていましたが、段々と夜に行くのが億劫になり、最近はお昼に行きます。昔はこのえびすさんの頃は1月半ばで本当に寒く「本当に寒いですね〜〜〜。」と言って背中を丸めて歩く姿が特徴です。
今年は、1月10日の本えびすは成人の日の三連休の初日と重なり、恵比寿神社はさぞかし賑わっていたかと思いますが、要庵もおかげさまで忙しくしており、女将と叔母が伺うことが出来たのが、12日の最終日になりました。残念ながら露天商は11日に撤退しまして大和大路通はガラガラでしたが、商売繁盛を願う人々は境内に多くおられました。
（1月20日　要庵　主人書）

京都要庵歳時記 「新春商売繁盛！！ えべっさん」（1）

クリスマスから1週間後が元旦、さらに10日が過ぎれば今度は初えびすさんの歳時があります。めまぐるしく歳時が変わり過ぎて行くのが年末年始の京都の姿です。えびすさんは京阪神では非常に関わりが深く『商売繁盛、笹持ってこい！！！。』威勢よく言われ、要庵でも商売繁盛、神頼みで、このえびすさんの催しは欠かせない歳時です。特に平成21年は『100年に一度の厳しい時代』と言われていますので、数多くの人が参りに来られると思います。
それにしても、イエスキリスト様、仏様、商売のえびす様と日本人は神頼みが本当にお盛んで、頼む神あれば何にでも頼みますね！！！。主人も女将も同じですが・・・・・。ところで、大阪は今宮神宮のえびすさんが有名ですが、京都では、大和大路通四条下がった『恵比寿神社』で催されます。えびす神の誕生日が1月10日でしたので10日の本えびすをはさんで、8日から12日までの5日間行われます。
門前の大和大路通では8日から12日の間、露店が立ち並び、お昼から夜遅くまで商売繁盛を願う数多くの人で賑わいます。『えびすさん』『えべっさん』の言われは、もとは京都・えびす神社独自の祭礼であった「えびす講」ですが、江戸時代初期になると日本全国に広がりをみせました。その理由は、江戸を中心に、全国で呉服を商う京・近江の渡り商い人が、旧暦の9月20日の頃に京に戻り「えびす神」に旅の無事と商売繁盛のお礼参りしていました。
（1月19日　要庵　主人書）