京都要庵歳時記

京都要庵歳時記 『新緑の美しい宇治を歩く』5

宇治上神社の新緑が美しい早蕨の道を道沿いに歩きますと、平成10年に開館しました『源氏物語ミュ−ジアム』に着きます。 紫欄（シラン）の花が美しく咲いており、訪問客を和ませてくれます。
宇治は、ご存知の通り、紫式部の源氏物語後半の十帖が宇治を舞台に書かれてあり、宇治の歴史と風土が源氏物語を作り上げた、と言っても過言ではないと思います。
今回、新緑の美しい時に旅人気分で宇治を歩きましたが、爽やかなひと時を過ごす事が出来ました。新緑も美しいですが、小雨で木々が濡れた時の艶っぽさの時、さらに紅葉の時も素晴らしいなあ〜〜と思いました。（新緑の宇治を歩く・・・・終わり。）
（５月31日　要庵 主人書）

京都要庵歳時記 『新緑の美しい宇治を歩く』4

対岸に渡りますと、応神神社の離宮跡という宇治神社があります。主人と女将は今回、興聖寺に訪ねていませんが、鮮やかな新緑の木々の中、琴坂と呼ばれる参道が、中国風の楼門まで続いています。曹洞宗の禅寺らしい雰囲気の境内です。
ところで、宇治神社からきれいに整備された『早蕨の道』を歩きますと、世界遺産に登録された宇治上神社に着きます。まさに源氏物語にふさわしい雰囲気が漂います。
宇治上神社の本殿は、国宝に指定されており、境内にはケヤキの巨木の下に宇治七名水の一つ、桐原水が今もコンコンと湧いています。平安時代に造営された、日本最古の社殿として、世界遺産に登録されました。私たちは、絢爛豪華な寺院とは正反対の、趣のある堅実質素な雰囲気を心から感じました。
（５月30日　要庵 主人書）

京都要庵歳時記 『新緑の美しい宇治を歩く』3

境内にあります鳳翔館には、数々の国宝が納められており、平等院の創建された当時の堂内装飾を色鮮やかなＣＧ映像で再現されています。当時を偲ばせます。
平等院の新緑の木々も生き生きとして、訪れる人々に活力を与えてくれます。藤棚は京都でも有数の名所で、花咲く時は素晴らしいです。しかし、あいにく訪れた時は咲き終わり残念でしたが、毎年ゴ−ルデンウイ−クには綺麗に咲きます。
平等院から川沿いの『あじろぎの道』を歩き、朱塗りの喜撰橋を渡ると、塔の島です。屋形舟や鵜も見られますが、十三重石塔が有名です。
宇治川では、毎年６月中旬から９月初旬までは恒例の鵜飼も催されます。鵜も５月は鵜匠に最後の特訓をされていると思いますが、頑張って魚の取り方を学んで下さい。（笑い）
（5月27日　要庵 主人書）

主人と女将のひとり事 『月曜ワインクラブ！！！』その2

さて、先ずワインは、赤・赤・白か、赤・白・白を選びます。（写真は、ワインの説明をするシェフ。）山田さんと主人は、赤を選び、お料理はオ−ドブル、チ−ズの盛り合わせ、４種類のパンがセットになっていまして、１９００円です。月曜ワインクラブだけの、追加メニュ−も５〜６種類あります。自家製スモ−クハムを追加して、気がつけば、赤ワインもあと２杯飲んでいました。
もちろん料理も、シェフの愛情がこもっており、とても美味しかったです。今度は女将を連れて行きたいと思いましたし、主人なりのオ−ダ−もしようと、デジカメで撮ったメニューを拡大して考えています。店名は『アケミ』さんで、京阪電車浜大津下車、徒歩６分ぐらいです。
（５月27日　要庵 主人書）

京都要庵歳時記 『新緑の美しい宇治を歩く』2

ぶらぶら歩いていますと、世界遺産の平等院に到着します。平安時代、王朝貴族は、競って宇治に別荘を建てました。源融の別荘を関白藤原道長が譲り受け、その子、頼道が1052年に寺にしました。
平等院に続く門道も、藤棚や笹や紅葉の新緑に覆われ、とても雰囲気が良い空間です。門をくぐり抜けますと、平等院の全体を表す建物図がありましたが、珍しくガラス板にプリントされていて、とても素敵で洒落ていましたので、思わずシャッタ−を押しました。周りの緑に調和するように考えられたと思います。
平安時代の名残をとどめる阿字池に、鳳凰堂が影を落とし、極楽浄土の世界をうつし出します。その鳳凰堂の中心の阿弥陀堂は国宝で、阿弥陀如来（国宝）が安置されています。
（5月26日　要庵 主人書）

主人と女将のひとり事 『月曜ワインクラブ！！！』その1

要庵のビジュアル関係の仕事をして下さっている、ＷＯＲＫＳＨＯＰの山田代表に、地元大津で面白い店を見つけたので、一緒に行きませんか？と誘われました。山田さんの事は、改めて詳しく語りますが、山田さんの素晴らしい感性と、センスがなければ、お客様に要庵を上手に伝える事は難しかったと、思うぐらい信頼をしています。
話は『月曜ワインクラブ』に戻ります。その看板には、『毎週月曜日の午後6時から10時には、ワイン好きのシェフおすすめのワインと、他には食べることが出来ない低価格で提供するオ−ドブル（ワインに合う料理）で、貴方も夜のひととき楽しみませんか。』と優しく手書きで、書かれていました。
写真からも分かるように、お店に入りますと、自然に肩を張ることもなく、初めてでも常連さんになった感じがします。まるで、懐かしい昭和の時代の洋食屋さんですね。シェフのお父さんも、大津の有名なホテルのシェフで、独立されてこの店を開店されたそうです。昔、Ｔ歌劇団出身？と噂されるほど、きれいなお母様と二人で、頑張って営んでおられます。
（５月26日　要庵 主人書）

京都要庵歳時記 『新緑の美しい宇治を歩く』1

宇治はさまざまな歴史の舞台になり、数々の物語が生まれたところです。中でも『源氏物語宇治十帖』は、宇治のやさしい風景を舞台として繰り広げられています。
雅やかな王朝ロマンしのびながら、新緑の美しい５月、宇治川に沿って散策してみてはいかがですか。
源氏物語宇治十帖は、五十四帖のうち、最後の十帖です。『橋姫』の巻から始まり『夢浮橋』に終わります。いつのころからか、平等院周辺に宇治十帖の古跡がつくられ、その跡を巡って源氏物語の世界を忍ぶ人々が絶えません。
京阪宇治駅を出て、宇治橋へ。橋の中央上流側、少し張り出した場所があります。ここは三ノ間と呼ばれ、橋の守り神、橋姫が祭られていた所です。橋を渡り切りますと、宇治茶や茶団子の店が並ぶ商店街を歩きます。昔ながらの雰囲気を感じさせてくれる店もありますね。そして平等院へと進みます。
（5月25日　要庵 主人書）

京都要庵歳時記 『相国寺特別拝観』2

春季の特別公開は、重要文化財の法堂、浴室、方丈庭園です。とくに法堂は、仏殿を兼ねていて、豊臣秀頼によって再建されたものですが、日本の法堂の中でも、最古のものとされています。天井には、狩野光信によって描かれた龍の絵があり、鳴き龍として有名です。龍の下で、手を叩きますと、その音が響きますので、お経をあげている時の反響音は、想像を絶すると思います。
主人と女将も、今回初めて見ましたが、それは見事なものでした。龍の周りを一周しましたが、どの位置でも龍の目が私たちを見守って見てくれています。方丈の建物の襖絵と禅庭も見事でした。機会があれば、ぜひご覧下さい。

特別拝観　春季-3月24日〜6月4日
　　　　　秋季-9月15日〜12月8日
相国寺／http://www.shokoku-ji.or.jp

（5月24日　要庵 主人書）

京都要庵歳時記 『相国寺特別拝観』1

同志社大学今出川キャンパス北側に位置する、相国寺の春季の特別公開も、6月4日までになりました。相国寺は1392年足利義満によって創建されましたが、応仁の乱をはじめ、度重なる災禍にあっても、禅宗行政の中心として多くの高僧を輩出しました。現在では金閣寺・銀閣寺をはじめ、九十余カ寺を数える臨済宗相国寺派の大本山であります。
おとずれた時は、皐月晴れのひと時、新緑が美しく、市内にありながらも別天地のような静けさです。法堂、方丈、浴室、開山塔、鐘楼等の歴史ある建物も多く、まるで過去の世界に戻ったような気がします。
（5月23日　要庵 主人書）

京都要庵歳時記 『下御霊際（下御霊神社）』

要庵の近くにあります寺町通の下御霊神社は、ぶらぶらと歩いても15分で行くことができ、散歩に良いコ−スです。歴史は古く、平安初期、桓武天皇の皇子伊予親王とその母、藤原吉子の霊を慰めるために創祈されたと伝えられています。もともとは鞍馬口にある上御霊神社の南にあったから下御霊神社と呼ばれています。
5月になれば還幸祭が行われ、まず1日に神幸祭として祭儀が営まれ、今年は22日（日）に神幸祭と神輿巡行が行われます。神輿は大宮みこしと呼ばれ、京都でも最大級の大きさです。前日の21日（土）は宵宮が催しされ、たくさんの夜店が寺町通に並びます。最近では少なくなった夜店ですが、昔を思い出し楽しみたいです。
（5月19日　要庵　主人書）