
二十二日、京都御所では朝から多くの人々がお目当ての場所に集ります。前日に綺麗に整頓された御所の観客席にもひしめくように、人でいっぱいになりました。十月十五日に平安神宮で、参加者代表が役の任命書を受ける宣状授与祭、二十一日に時代祭前日祭供献花祭、そして当日、平安神宮では氏子の代表が神前で祭文を奏上する大祭が行なわれ・・・・。

京都御所前では二台の鳳輩に、神餞と花を献じる行在所祭を経て、筒袖の羽織に紫色の袴を着けた男たちが、鼓笛の音とともに現われ、時代祭の先頭を行く維新勤王隊の列です。その時代祭は明治28年に平安遷都千百年を記念して始まりました平安神宮の例祭です。太平洋戦争で昭和19年に一時期中断されましたが、昭和25年に再興されました。

時代祭りは、当初は6行列でしたが、大正10年には8行列、昭和十年には10行列となり、内容が充実しました。現在では18行列になり、平安時代から明治維新までの風俗や歴史上の人物、そして出来事を再現した行列です。約2000人からなる全長2キロの長い行列はゆっくりと御所をあとにして、市中にへと繰り出して行きます・・・・・・・。
(10月30日 要庵 主人書)