京都要庵歳時記 「早春の坪庭のしつらい」(3) |
折角南天を植えるので、京都らしい赤南天と白南天を一鉢づつお願いしました。1週間ほどで『良い株の付いた南天が見つかりましたので届けます。』と連絡があり、先ずは良かった!!と思い、届けてくださった南天を坪庭に植えます。数本の幹が付いたとても良い南天ですので、土が落ちないようにシーツで包んで、大切に、優しくゆっくりと運びます。運び終えれば一番難しい仕事があります。それは、どの位置に植えるかです。
これが簡単そうで難しいです。また一度位置を決めて植えれば、もしその位置が気に入らなくても、植え替えるのは相当な労力が必要で二度手間になります。主人と女将と叔母との三人で位置を決め、掘ります。掘る作業も手間が要ります。土は柔らかいのですが石やクズがありスコップに当たり先に進みません。また、南天の根が伸びやすくすることと、水の吸水を考えて、ひと回り大きく穴を掘ります。掘った土の量も、想像している以上にあり二重のビニール袋に入れて処分します。
(3月10日 要庵 主人書)