京都要庵歳時記「六道まいり お精霊さんのお向え」(5) |
さらに、六道辻から南に100mに行きますと「六波羅密寺」があります。折角の機会ですので、ぜひ、お立ち寄り下さい。六波羅密寺では八日〜十日の午後六時頃から、本堂で万灯火会(まんとうえ)が行なわれます。このお寺にも精霊を迎える鐘があり、鐘をつく人たちが長い列をつくります。そして、八月十三日からのお盆で先祖の精霊を迎え、十六日の五山の送り火とともに冥土に戻られます。京都は本当に昔からロマンと文化と歳時が受け伝えらていますね。
要庵でも「六道まいり」の歳時は、祖母から叔母へ、そして女将と代々伝えられて来ました。毎年、この時期に五日間にわたって要庵歳時記で紹介しましたが、写真に写ってる人物は老人ばかりで、主人と女将が一番若いくらいです。(にが笑い)この素晴らしい伝統ある歳時が、次の時代の人々に継がれいくか?とても心配です・・・。時代が変われど、素晴らしい歳時や風習は若い人が受け継ぐことも真剣に考えなければならないのではないでしょうか。個人としてはでなく、京都人、日本人として・・・・。
(8月14日 要庵 主人書)