
7月も末になってきました。7月1日からひと月に亘った祇園祭も今日でお終いです。コンコンチキチン・コンチキチンのお囃子の音色も昨日のことのように懐かしく思います。京都人にとっては、やはり祇園祭は夏の生活の大きな一部になっていますね。要庵のある中京区のこの地域はとても祇園祭と馴染みが深い場所なので。

その7月の床飾りは、祇園祭のお飾りの提灯を吊ったり、意匠に凝った鉾の工芸品を床に置き、おかげさまで物珍しさと立体感もあり、お客様の関心も高かったです。葉月になり、一番大きな歳時は8月16日の五山の送り火ですが、お盆の時期の歳時が多いのも歴史ある京都の奥深さと思います。

女将は、葉月にの玄関の床飾りをしようか考えていましたが、やはりお盆ということで、『蓮の花』のお軸にしたようです。お盆に蓮の花はつきもで、さらに蓮の葉も懐石の器に良く使います。……京都には蓮池のあるお寺も多いです。
(7月31日 要庵 主人書)