
啓蟄の頃に何故、要庵の庭に肥料を撒くかと言いますと、(厳密に言えば、穴を掘って、そこに肥料を入れて、また土を被せます。)邪魔くさい仕事ですが、その仕事には大きく二つの意味があります。一つは、土の上に撒きますとどうしても雨風で飛ばされるおそれがあります。

二つ目は、穴を掘って埋めることにより、地熱で肥料が腐り、より一層、肥料の効果が生まれることです。但し、腐るのも埋めて直ぐに腐るのではなく、ひと月ほどの日が過ぎて段々と腐りますので、ひと月経てば4月初旬になり、木々や草木の根が春の訪れとともに、本格的に根が成長しますので、より一層、肥料を欲しがりますし吸収しやすくなります。

そのような理由で、啓蟄の頃に肥料を撒きます。いや、肥料を埋めます。庭の木々や草木だけでなく、要庵の主人が大切に育て、毎月要庵の玄関に飾っています植木にも同様に肥料を入れていただいています。しかし、肥料を与え過ぎれば過保護で弱くなりますので、人間と同じですね〜〜〜。花が咲くのが楽しみです。
(3月8日 要庵 主人書)