京都要庵歳時記 『要庵のお正月のおせち料理』 |
祝いの料理として欠かせない三つの料理があります。つまりこれを揃えてあれば、正月の祝いが出来、逆にどんな贅沢な料理でもこれが無ければ祝いの膳にならないというものをご紹介します。「たたき牛蒡」牛蒡の形や色が豊作の時に飛んで来ると伝えられている黒い瑞鳥を連想させることから豊作を願って。「数の子」卵の数の多さから子孫繁栄を願って。「黒豆」黒には、魔よけの力があると言われ、まめに働き、健康に暮らすことを願いました。
そのほかにも、昆布巻、紅白かまぼこ、紅白なます、くわい、鰤の焼物などの食材がおめでたい意味を含んでいます。要庵でも宿泊のお客さまに、元旦からの懐石におせち料理を召し上がっていただいてますが、食材の新鮮さを大切にしながら、1週間前から手作りします。要庵では、宿泊のお客様の分しか、おせち料理を作りませんが、写真はお客様からどうしてもお重の依頼がありましたので作らせていただきました。
(平成18年1月5日 要庵 主人書)