京都要庵歳時記 『お盆まいり 真如堂 東陽院』 |
今年の六道珍皇堂で精霊まいりは?
今年も8月7日~10日までの5日間、六道珍皇堂で精霊まいりがおこなわれました。
毎年要庵歳時記で紹介していますが、普段はヒッソリとしている六道珍皇堂も、この
5日間だけは毎年、主人と女将は、チェックアウトを済ませて昼過ぎに行き、猛暑に
関係なく、相変わらず相当な人の列で、約30分は並びます。過去,最高の列では
1時間強も並ぶこともあり、その時はもう並ぶだけでフラフラでしたね。
平成26年も8月9日か10日に伺う予定をしていました・・・・。
台風11号
特に女将は来春から東京で就職する息子を連れ立って『京都らしい夏の歳時』を
体験させたく、7月から一緒に行く約束をしていましたが、あいにくの台風11号が
四国に上陸して神戸に最上陸して京都を通過しましたので、六道まいりには
今年は行くことが出来ず残念でした。まあ~あの台風の中で行けないことは
無いですが、行っていれば空いていたでしょうね(笑い)。それでも空いている?
空いていない?の問題では無かったです。
六道とは?
ところで、六道珍皇寺は東山の松原通東大路西に100mほど行った所にあります。
その六道とは、全ての生き物がその善悪の業によって必ず至るとされている
六種類の冥界のことです。つまり、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上界
をさします。また珍皇寺が六道と言われるのは、平安時代に遡り、都人が
野辺の送りをした鳥辺野に近いことにより、このあたりが冥界と現世の
分かれ道、六道の辻と呼ばれたことが由来とされています。
昔からの伝統が消えてゆく・・・
それで、8月13日にいつも通り真如堂・東陽院のご住職がお参りに来てくださった時、
女将が『今年は台風で六道さんに行けなかったので、申し訳ありません。』と参る前に
言いました(笑い)。ご住職も『お気持ちで十分です。』と優しいお言葉をかけて
くださりました。しかし主人の自宅の仏壇も100年近い年期が入っている仏壇ですが、
その仏壇も自宅に置かない世代も増え、お寺さんが参る件数も少なくなってきている
のも事実です。さりげなく要庵歳時記で紹介していますが、昔からの京都の素晴らしい
伝統が少しづつ(時には急速に)無くなってきています。
(平成26年8月15日 要庵 主人書)