京都要庵歳時記 『春への準備 早春の玄関室礼』 海棠桜・白玉椿 2 |
旬のころ
春に梅にしろ桜、雪ヤナギにしろ多くの花で言えることですが、満開の時が
美しい花は多いですが、春の花は咲く直前が主人は一番好きです。
正直に言いまして桜も梅も葉は余り美しくないので、蕾から開花の
瞬間が、本当にその期間は1週間ほどで短いですが・・・、その1週間のひと時に
1年の月日がかかり、お手入れもします。蕾が膨らみ始め、花びらが
開き始めた、その時のために・・・・。
モッタイナイ
それで、2つ目は、海棠桜の蕾が大きくなれば要庵西冨家に運ぶ時にどうしても
蕾が壁や枝に当たって落下したり、枝が折れますので、まだ小さい時に運ぶ
方が得策です。1年間かけて大切に育てた海棠桜の蕾を落としたりしますと、
思わず『もったいない!!。』と心で叫んでしまます(笑い)。その蕾は冬から早春
には『今年は少し付き方が悪いような気が??。』と感じますが、3月中旬になれば
数多くの蕾が膨らんできて、心がうれしくなります。2月末はまだほんの小さな蕾ですが、
これから膨らんで育つのが楽しみです。
桜と桃と梅が同時に楽しめる時
梅・桃・桜が同時に
ですから海棠桜の蕾の膨らみ加減で春の訪れの移り変わりがチェック出来るの
ではないでしょうか?。3月・冬が居座って寒い日が続きますと蕾はまだまだ小さく、
逆に一気に冬から春へと進めば蕾は大きく膨らみます。去年か?一昨年は、
3月上旬・中旬が寒い日が続き、春分の頃・京都御所では早咲きの桜が咲きはじめ、
桃と梅が満開で同時に桜・梅・桃が楽しむことが出来ました。さて今年はどのように
なるのでしょうか?。
(平成26年2月27日 要庵 主人書)