京都要庵歳時記 『新年を迎えるためのお正月飾り いろいろと・・・ 』 手作りの伝承 1 |
お正月飾りの賞味期限
京都は1月14日、明日が15日ですが、京都ではお正月飾りが出来るのは1月15日の
幕の内までです。15日まではお正月気分ですが、16日からは静寂な凛とした京都
になります。気候も1月10日えびすさんから立春の節分までが一番寒い日です。
夏で言いますと7月17日の山鉾巡行から8月16日の大文字の送り火までの
暑さの逆ですね。15日の深夜にお正月飾りを片づけるのは寂しさもあります。
心を込めて作りましたので・・・・・・・・。
終い飾りはⅹ
ところで要庵歳時記に紹介しましたが、お正月飾りを12月31日の大晦日におこなえ
ないのは、『終い飾り』と言いまして、『大晦日に飾ることは良くない、なぜなら一年を祝う
お正月の飾りを大晦日のたった一日や、一年の最後の日の大晦日におこなわないで、
それまでにきっちりと準備して、飾らなければならない。』ことを意味しています。
また、昔は大晦日は12月30日でしたので、31日の日が存在しませんでした。
ですから30日までに飾り付けなさいと言われました。要庵西富家では29日までに
飾り付けを全ておこない、30日と大晦日の日は心をこめてお客様を待ちます
親ばか
炭俵は毎年主人が作りますが、要庵西冨家の各入口に飾る鉢呂木(ちょろ木)は、
主人の父が作っていました。主人が師走にそこまで手が回らないので、生前、
父が孫の息子に教え、父が12年前に亡くなってからは息子が作るようになりました。
祖父から孫に、父から息子に、手仕事が伝承されるのは京都の素晴らしさであります。
今回も息子が作っている鉢呂木と結び柳を作っている・手伝ってくれる姿を女将が見て
とても喜んでいます。やはり親ばかですね~~~。
(平成26年1月14日 要庵 主人書)