京都要庵歳時記 『梅雨の時 要庵西冨家・玄関の室礼』 シャト-マルゴ-・風知草3 |
それは海老名酒店さんが以前、ボルド-・シャト-マルゴ-を訪ねて時に、
その苗木を手に入れたからです。1月に剪定されたほんの小さな苗木を日本に
持って帰り、冷蔵庫に保管して休眠させ、その後水を与えて新しい根が生まれ新芽が
出ました。その枝分けをまた育てて、新芽が出たのを要庵西冨家に分けて届けて
くださりました。凄い根気と時間と手間が必要な手仕事です。これが可能なのは
冬の2月頃です。なぜなら葡萄の苗木を剪定するのは1月後半ですので。
ワインへの愛情
海老名さんの根気とワインへの愛情を心から伝わります。ですから主人ものれん分け
してくださった葡萄の木の苗木を6年間大切に育て、2年前から要庵西冨家の玄関に
飾ることが出来ました。晩秋になると枯れて落葉するので、9月頃までは飾る予定です。
数回ひと回り大きな鉢に植え替え、鉢の4方向に竹を指して枝が横から縦に伸びるよう
育てています。
ツタ
主人の愛情を込めて育てたため(笑い)、シャト-マルゴ-の子孫の葡萄も
房を付けるようになりましたが、数年は房一つ無かったです。主人の愛情のおかげで、
今年は数個の葡萄の実が付くようになってきましたが、これは植木鉢を年々大きくした
ことも影響があります。どうしても良く育てたいので鉢を大きくする習性がありますね。
葡萄の木は手を付けなかった、横へ上へ無茶苦茶に伸び、またツタが絡まり縺れた
糸のようになりますので、ツタが絡まないように剪定することが大切です。
(平成25年7月1日 要庵主人書)