京都要庵歳時記 『Flower Arange in MATSUKAZE suite room』 2 |
京都=茶道文化=坪庭
・・・・・・・・そのような理由から、京都の宿や都会の旅館では庭が広く確保
されている施設は多くありません。おかげさまで要庵西冨家では中庭を
囲むように考えて客室を作っていますので、お客様に庭を楽しんでいただけます。
但し、窓を開ければ大海原が見えたり、山が一面に見えたりはしません。
それは仕方がないです。また中庭を囲めない部屋には坪庭を作って坪庭の
文化を楽しんでいただきます。坪庭は茶道の文化から生まれ継承されて
いますので、『京都=茶道文化=坪庭』と言っても過言ではないです。
坪庭に誇りを
『鰻の寝床』によって土地も長く細くなりますので、そのような町家にも必ず
坪庭が活かされています。坪庭に関する本も数多く出版されています。
『坪庭=狭い=悪い』ではないので、京都以外の日本のお客様や海外からの
ゲストの方に坪庭の素晴らしさを説明をします。さらに説明だけでは不十分で、
坪庭の写真集・BOOKをお部屋に置いています。主人は坪庭は京都人の
生活文化から生まれた知恵だと考えていますので、誇りを持って案内しています。
坪庭で育つ植物は
ですが、坪庭は空間が狭いのでどうしても日当りが悪くなり、どうしても
植物の成長も悪くなりますので、育てるのには苦労します。その都度、草木を
植え替えれば良いのですが、枯れさすことに違和感を覚えますので、丁寧に
根気良く育てています。冬にシダの葉を植えましたが、おかげさまで春に新芽の
シダが成長しましたので、1階初音の部屋の坪庭に良い塩梅の雰囲気を
作っています。
(平成25年4月22日 要庵 主人書)