京都要庵歳時記「夏への準備(1) |
玄関を磨き、雑草を摘み取り、そして屋根に上って害虫の駆除。そして、ようやく草木の手入れにかかることができます。やれやれですが・・・・・・。実はこれからもほんとうにジャマクサイ手仕事が待っています。
6月末から玄関に飾るのはススキと風知草ですが、カゴの中にポンと置けばい・・・・・・といった簡単な作業ではなく、とても大切な手仕事が残っています。
ススキの穂先の手入れ
要庵西富家の玄関の室礼のすべての鉢は自宅で育てていますが、要庵の庭よりも日当たりも風通しもいいので、ススキや風知草だけでなくすべての鉢の成長がいいのです。ススキも茎が折れたり、曲がったりすることなく、力強く、スクスクと育ちました。それでも鉢植えのススキの穂先は、水あげの関係でどうしても枯れますので、一本づつ丁寧に、髪の毛を切るように、穂先の手入れをかかすことは絶対にできません。
一本づつ穂先をカット
ススキの枯れた穂先をすべてハサミでカットします。今回は4人の手作業ではじめます。まずは穂先を手で持ち、ハサミで枯れた部分を斜めにカット。そして、おなじように反対側を斜めにカットして尖った剣の先のような形に整えます。その作業をすべての枯れた穂先にしますので、結構な作業になります。鉢の4分の1づつ担当を決め、雑草摘みと同じように自分の範囲をカットしますが、必ずと言っていいくらい見落としがありますね。
(6月18日 要庵主人書)