京都要庵歳時記「平成23年 時代祭」(2) |
祭りの当日までに、10月15日には平安神宮で、参加者代表が役の任命書を受ける宣状授与祭、21日には時代祭前日祭供献花祭、そして当日、平安神宮では氏子の代表が神前で祭文を奏上する大祭が行なわれます。京都御所前では2台の鳳輩に神餞と花を献じる行在所祭を経て、筒袖の羽織に紫色の袴を着けた男たちが、鼓笛の音とともに現われます。時代祭の先頭を行く維新勤王隊の列です。
時代祭は平安神宮の例祭として、明治28年に平安遷都千百年を記念して始まりました。太平洋戦争中(昭和19年)に一時期中断、昭和25年に再興されました。時代祭りは、当初は6行列でしたが、大正10年には8行列、昭和10年には10行列となり、内容が充実しました。現在では18行列になり、平安時代から明治維新までの風俗や歴史上の人物、そして出来事を再現しています。約2000人からなる全長2キロの長い行列はゆっくりと御所をあとにして、市中にへと繰り出して行きます……。
(平成23年 10月27日 要庵 主人書)