京都要庵歳時記「京都の夏の古き良き歳時 六道まいり」お精霊さんのお向え(4) |
この戒名を書いてもらうのに、また時間がかかりますので、毎年女将は事前に塔婆を買い、自分で先祖の戒名を書き持参しています。これは叔母から教えてもらったそうで、グッドアイディアですね。感心しました。生きた知恵ですね。しかし、最近は女将と同じ考えの人も増えて、お寺の収入源に大きく関係しますので、最近は張り紙や看板に「自分で書いた塔婆は六道まいりには効き目が無い、必ず六道珍皇寺で書いて下さい。」と書かれています。
女将は全然気にしませんが……(大笑い)。それで、先ず最初に「迎え鐘」をつきます。この鐘の音は中国の唐まで響いたという伝説があることから、冥土まで届くだろうと信じられ、お精霊さんを呼び寄せる迎え鐘として、千年以上にわたって先祖の霊を迎え続けています。この迎え鐘はいつでもつく事が出来ます。主人と女将はぞれぞれ鐘をつき終えて「商売繁盛!!!。家内安全!!!」と心より祈ります。
(平成23年 8月18日 要庵 主人書)