京都要庵歳時記「平成22年師走恒例 新しい年へのお正月飾り」餅花(2) |
そして餅花はある程度のボリュ-ムが無ければ存在感がないので、思い切って多く作るのがコツです。本数が少なければ、見られないほど貧弱で、まだ飾らない方がマシです。ですから、その量は、床の柱に掛けている花器では支えられないので、要庵西富家の竹器をお願いしている竹半さんに餅花用に青竹の幹の上部に2箇所穴を開けて、特別に作っていただきます。新年を祝う青竹がより一層、お正月らしさを演出します。
その穴に適当に挿したらよいのではなく、次に長さを調整するために餅花1本筒の付け根を長短のアクセントをつけて、花切ハサミで切っていきます。それでも、飾るのは意外と難しく、せっかく付いた餅花を落とさないよう、そして、しだれ桜のように美しくなるよう、主人と女将で十分に気をつけて挿していきます。最近では息子にも手伝ってもらいます。本来、お正月用なので1月15日の幕の内が過ぎれば外すのが習慣ですが、余りにもきれいなので、要庵では春まで飾っていますので楽しみにしてください。
(平成22年 12月30日 要庵 主人書)