京都 要庵歳時記「京都五条坂 陶器まつり」(2) |
昔は、業務用となれば家庭用のように4~5品ようにはいかないので、20~30の個数を買っていましたが、最近は品の良い器を少数で買う場合が多いです。逆に主人や女将が気にいった器は、粋な器が多いので、中々、数が揃わないことが多いです。そんな時は、時間がかかっても新しく窯元で焼いてもらえば良いので、作陶をお願いすることも少なくはなかったです。
しかし、作家もその時に出来上がった器との一会一期があります。機械で焼く場合は別ですが、次に窯に入れて器を焼く時は、微妙な違いも生じますので以前と全く同じものは出来ません。昔は意地でも揃えるように努力しましたが、最近はその時にある個数を大切にして、その買った個数で要庵西冨家の懐石に活かすようにしています。
(平成22年 8月17日 要庵 主人書)