京都要庵歳時記「平成22年 8月文月の玄関のしつらい」あ~疲れた玄関磨き(3) |
しかし、ひと月が経過しますと7月同様にススキの穂先が枯れて(先枯れ)、だら~~~とした感じになりススキの草木の勢いがありません。前にも言いましたが、人も同じです。髪の毛が伸びてボウボウになり納まりが悪くなれば、うっとおしいです。このような状態のススキを玄関に飾っても夏の青空の下で凛とした力強さを感じなく、夏の暑さの中で元気良く青々と凛とした主人の描いているイメ-ジと違います。秋にススキの穂が開いた時も素敵ですが、夏のススキの生き生きさも良いですね。
7月同様、ススキの全ての穂先を切ります。単純な作業ですが、玄関をゴシゴシと磨くのに比べたら天と地の差もあり、ススキが段々と美しくなってくる楽しみもあります。皆で話をしながら・・・と思われるかとしれませんが、お互いにススキの穂先に集中してあまり話しません。またコツもあります。お互いに切り終えたと思った時に、それぞれの立ち位置を鉢を中心にして入れ替わります。そうすることによりお互いが切っていない先枯れしたススキを、新たに見つけて更に切ることが出来ます。
(平成22年 8月5日 要庵 主人書)