京都要庵歳時記 「平成22年文月玄関のしつらい 風知草・萩・ススキ」(3) |
春から夏になりますと、要庵の玄関は朝日が十二分に照りますので、とても日当たりが良いです。また朝夕の打ち水と草木の鉢に水も多く撒きますので、光合成の作用を伴い放っておくと汚れやすいです。そのため毎月の植木鉢の置き換えの時は必ず玄関をゴシゴシと磨きますが、特に夏は日光が強く苔が付きやすいので、より一層ゴシゴシゴシゴシと嫌になるほど磨きます。最近は玄関だけでなく裏口も磨くようになりました。
しかし、段々と加齢のため情けない話ですが、年々磨くのがしんどくなってきました、、、。若い時は全然しんどくなかったのですが・・・・。夏場ですので女将も主人もサウナ風呂の中で磨くように、大粒の玉の汗を流しながら頑張って磨きました。特に女将はスタイルが良いので、裏口のボイラ-関係など狭い場所に入り込んで頑張っています(男の主人や女性も入ることが出来ませんね)。やはりしんどいですね。まあ~~、綺麗に磨かれた玄関を見るとゴシゴシと磨いた甲斐があります。
ところで4年前から要庵の玄関のしつらいの全ての鉢を自宅に運んで育てていますが、要庵の庭よりも日当たりも風通しも良いので、ススキだけでなく全ての鉢の成長が良いです。ススキも茎が折れたり曲がったりすることなく、スクスクと育ち力強い茎になりました。しかし鉢植えのススキの穂先はどうしても水揚げの関係で知れたり枯れますので、1本づつ丁寧に髪の毛を切るように切り、絶対に穂先を手入れしなければなりません。風知草も大きく育ちましたが、根元まで日光が当たらず、結構枯れて茶色に変色していますので、掻き分けて一本づつ丁寧に切らなければなりません。
(平成22年 7月7日 要庵 主人書)