京都要庵歳時記「部屋のひのき風呂の手入れ」伊達建具さん(2) |
今回、要庵西冨家のお部屋のひのき風呂の窓を新しく作るにあたり伊達建具さんにお願いしたことは、いかに坪庭を空間的な広がりを作り、そして美しく見せるかに知恵をしぼりました。坪庭や浴室を広くすることでなく、お互いが相乗効果することです。もし、坪庭を無くして、その分、浴室にまわせばお風呂と浴室は広くなるのは当たり前です。しかし、お風呂からは坪庭は見られませんし、坪庭からに光も入らないので閉塞感がとてもあります。
京都では、限られた敷地をいかに有効的に使うかが、昔からの知恵であり、伝統文化でもあります。お茶室の四畳半の広さは宇宙に繋がっているとも言われています。要庵西冨家でも京都の町中に位置していますので、それぞれの空間の間合いの取り方で、絶えず真剣に考えています。広大な敷地までは言いませんが、そこそこの敷地があれば・・・・・と思う時もありますが、そうなれば京都の町中ですので固定資産税をどれだけ払わねば、、、、、、。
ですから何事も制約があるからこそ、考え行動して知恵が生まれるのではないでしょうか?。まあ~~部屋のひのき風呂の窓から大そうな話になって来ましたが、、、、。それで伊達建具さんと考えながら仕事を進めました。伊達さんの細やかな仕事ぶりは、いつ見ても見事で、丁寧な手仕事には関心します。
(平成22年 6月8日 要庵 主人書)