京都要庵歳時記「障子や鴨居の新しい室礼」伊達建具さん(3) |
「欄間」は、日本建築や数寄屋造りの本間と次の間に見られますが、要庵の「欄間」は以前は襖紙を板に貼ったものが、はめ込んであり、取り外せるようにもなっていました。今回、主人は欄間に障子を用いました。自然光や電灯の灯が、障子の和紙を通してやんわりと、優しい感じになるのが好きなのです。寝る時に本間の灯りを消した時も、次の間のやんわりとした明りが欄間から洩れてきます。
今回のお部屋の室礼はシンプルに、そして、自然にと考えました。さりげない仕上がりでよそよそしさがないぶん、気付かれないお客さまもおられるかと思いますが、主人はそれで良いと思います。主はやはり本間であり、お客さまが居心地良く過ごしてくださることが大切です。主人の大親友がいつもアドバイスしてくれます。「建物やものは、何でも早め早めに直した方が綺麗で長持ちがする」と。
(11月20日 要庵 主人書)