京都要庵歳時記「ひと足早い 要庵 神無月 玄関のしつらい」萩と紫式部(2) |
夏の水やりの不足で、先枯れした萩の花蕾も、秋分の日には一輪も咲きませんでしたが、「暑さ寒さも彼岸まで・・・・。」と昔の人はよく言ったもので、お彼岸が過ぎた九月二十五日に咲き始めましたので、待ちに待って早速、玄関の花のしつらいをおこないましたが・・・・・・。
長月、玄関の花のしつらいの前に、必ず行なわなければならないことがあります。玄関磨きです。夏の間、風知草とススキに十二分な水と、さらに夏は日差しが強いので、どうしても水と太陽の光合成作用で玄関にコケが出来、それも年間で一番で強力です。そのため、そのコケを取るためにモップでゴシゴシと普段よりも力強く磨かなければなりません。正直に言いまして、結構キツイ仕事で独りで行なえば嫌になりますので、主人だけでなく皆で分担をきめて最近は磨きます。
(9月29日 要庵 主人書)