京都要庵歳時記 『師走恒例 庭の手入れ/久保造園さん』(1) |
庭のお世話をしてくださる久保造園さんには、信頼をおいていますが、それでもすべてをお任せするわけではありません。「庭木はこのようにしてください。この木は低く、この木は伸ばしたい。」「ここに、日が射すようにしたい。」など、いろいろと事前の打ち合わせを必ずします。それでも、お互いの考えの細かな意志の疎通が出来てない時もあります。切ってしまえば、お終りですので主人も職人さんのそばにいて見守ります。
今回、特に気をつけたのは、昨年新築した2階のお部屋「梅枝」から見た中庭の風景です。とある建築家の方が「2階からの木の枝や葉を見て何が面白いか?」と言われましたが、主人はそこからの庭の情景をとても大切にしています。お正月が過ぎれば咲く、梅の花が美しく見られるように工夫しました。3月後半から新緑が芽吹く時には、お庭全体に萌黄色が広がるのが今から楽しみです。
(12月20日 要庵 主人書)