京都要庵歳時記 『平成19年霜月 要庵の玄関床飾り』(1) |
京都の紅葉の特徴は、色彩が何色ものグラデーションになっており、本当に美しいです。他所は、黄色かオレンジの単色ばかりの紅葉が多いです。それゆえ、京都の紅葉の美しさを楽しみに人が集ります。主人も京都御所をジョギングして日々チェックをしていますが、そのグラデーションのもみじや楓の紅葉は本当に綺麗になってきました。
その紅葉を見て楽しむ風習は意外と古く、平安時代から盛んに行なわれていました。例えば、嵯峨天皇がたびたび嵐山嵯峨野に訪れ、大堰川(渡川橋)に船を浮かべて、詩歌管弦の遊びをしたことは有名です。一般市民の庶民の行楽になったのは、安土桃山時代から江戸時代にかけてです。特に『三尾』の高雄・槙尾・栂尾には多くの人々が出かけ、その風景は今でも『高雄観楓図』で見ることが出来ます。
(11月23日 要庵 主人書)