京都要庵歳時記 『長月 要庵 玄関のしつらい』萩(1) |
長月を代表する花のひとつが萩です。主人も女将も萩が大好きですが、萩を庭に植えるのは非常に難しいです。寺社の広い庭に萩を植えるのは簡単です。なぜなら、萩は丈夫で水と日光さえあれば、スクスクと成長しますので、寺社の庭のスペ−スに成長した萩が上手く納まります。観ていても風に吹かれた柔らかな萩の、かもしだす雰囲気がとても京都らしいです。
しかし町中の要庵の庭では、寺社と比べること自体がおかしく、限られたスペ−スを活かさなければならないので、萩を植えれば萩で庭が多い尽くされてしまいます。植木屋さんも『庭が暴れる』と表現されるほどです。
(9月14日 要庵 主人書)