主人と女将の旅 『親孝行の旅』(4) |
愛くるしい客室係の弘子さんが毎年おもてなしをして下さるので、ご両親の胸襟もゆるみ、心から寛いでいます。また、蟹は先が細くなり、細くなるほど身の量が少なくなります。それを一生懸命取るのもよいのですが、苦労してほぐした割には量も少なく、お鍋の時なんか、熱くてやけどをしそうになりますので、大きな取れ易い身だけいただて、あえて細い先の方はほっておくこともコツのひとつです。
昼食は少しでしたので、夕食は6時からスタ−トして、お鍋を食べて最後に雑炊が出来上がった時は、なんと9時45分でしたので、4時間ちかく蟹コースを食べていました。本当にビックリしましたし、蟹を頂くことに集中して時を忘れました。(笑い)女将とお母さんは、元気でそれからまたお風呂に行きました。女性は元気ですね〜。夕食の時にお部屋の庭に雪がちらつき、その雪が素晴らしい雰囲気を演出してくれましたが、朝起きますと一面に雪が積もり、これが同じ京都とは考えられないくらいでした。
(1月16日 要庵 主人書)