京都要庵歳時記 『春への準備 早春の玄関の室礼』 海棠桜・白玉椿 3 |
〇寒〇温
海棠桜の鉢植えは要庵西冨家の草木の中で一番重く、大きいので運ぶのが
大変です。本当に大変で女将と一緒に『ヒ-ヒ-ハ-ハ-~~!!。』と言って
運びます。運び終わった後は本当にヤレヤレです。4月中旬に咲き散った後、
運ぶ前に毎年大胆に枝先を剪定しますが、それでも枝が伸びますので、玄関に
置き終わった後は、丁寧に最後の仕上げで枝先を綺麗に切って整え、形を
良くします。3月になり、五寒二温・四寒三温・三寒四温と日増しに温かく
なるのと共に蕾が膨らむのが楽しみです。
木+春=椿
一方、白玉椿は玄関に飾ろうか?飾らないか?悩みに悩みました。
早春の草木・ユキヤナギとトサミズキが待っていますが、残念ながらユキヤナギ
は去年からしてしまいました。一方トサミズキは元気良く育っていますので、
海棠桜同様に三分咲が本当に美しいです。白玉椿の2鉢は親子で師走から
飾っていますので、3月・早春には替えたいですが、主人が片づけようと~~と
思った時に女将が『植物の木に春と書いて椿よ!!!。』と言います。
椿は早春の草木で、上品な蕾が『今、咲くよう~~!!。』と大きく膨らんで
いるので、飾ることをアドバイスします。
贅沢な悩み
女将と叔母がタッグを組んで言います。
『これだけ立派な蕾が数多く育ったので、今片づけるのはもったいないです。』
中旬まで飾ることに決めました。さあ~ユキヤナギ・トサミズキをいつ頃飾るか?
贅沢な悩みが増えました。3月は天候や気温が春になったり、冬に戻ったり、
その日によって違い、花の開花も気候に左右されますが、昔から『暑さ寒さも彼岸まで』
と言いましたが、その通りですね。春分の日には早咲きの桜も咲きますので、
春の足音が一歩づつ聞こえてきます。
3月中旬までは白玉椿を飾り、春分の日前にはトサミズキを飾ります。
その白玉椿と師走から飾っていました冬を代表する金柑は、今回思切り剪定をして、
丸坊主までではないですが、ショ-トカットにしあmした。叔母と一緒に剪定
しましたが、その剪定した白玉椿と金柑の量を集めますと結構な量になります。
そして全ての草木に久保造園からいただた肥料をコップ1杯づつ与えましたので、
春から夏にかけて良い塩梅に育ってくれることを祈るばかりです。
(昨年は主人が邪魔くさがって与えなかったので、エライ目になりました。)
(平成26年2月26日 要庵 主人書)