京都要庵歳時記 『秋の京都国立近代美術館 ホッイスラ-展』 |
美術の秋
秋・紅葉本番になってきました・・・・。
紅葉も目当てですが、紅葉と同じようにこの秋は京都国立博物館の一部が新築され、
平成知新館として生まれ変わり、それも設計は日本建築界の大御所・谷口吉生氏です。
谷口吉生氏は慶応大学を経てハーバ-ド大学で建築を学び丹下健三都市建築研究所を
経て、現在に至ります。
建築家・谷口吉生
数多くの著名な建築を設計されましたが、MUSIUMでは東京国立博物館・
豊田市美術館・長野信濃美術館・土門拳記念館をはじめ海外ではニュ-ヨ-ク
近代美術館が代表ですが、キリがないくらい素晴らしい設計をされています。
その京都国立博物館のこけら落とし兼ねて、高山寺鳥獣戯画展が11月24日
まで開催されていますが、現在1時間30分~2時間待ちで、更に入館しても、
鳥獣戯画を見るのに30分ほどかかる・・・とお客様が言っておられました。
建築は背景
息子も先日京都国立博物館に行って来ましたが、やはり鳥獣戯画展は1時間
30分待ちで諦め、常設展を見てきましたが、やはり『谷口吉生氏の設計は
素晴らしい!!!。』と興奮して帰って来ました。谷口吉生氏は建築は背景
だと常々言っており、そのために大切にしているのは、材料・光・プロポ-
ションの3つが要素であり、展示物の性格や立地に合わせて慎重に素材を
選び、適切な空間を設計します。
シノワズリ-
今回の京都国立博物館も日本建築の根源的な要素、水平性や非対称性を
意識したファザ-ド。出入口が横長のボリュ-ムの右端にあり、高さも
隣の明治古都館の軒と高さを合わせ、西洋式の建築と日本的な平成知新館
を意匠的には対比させつつ、プロポ-ションを調和させて一体感を演出
しています。
(平成26年11月13日 要庵 主人書)