京都要庵歳時記 『夏恒例 庭の手入れ』 久保造園さん 3 |
表門を覆うように
7月17日は祇園祭の山鉾巡行ですが、久保造園さんの庭の手入れですが、
中庭の手入れが終わればまた表玄関の竹や楓と樫の木の剪定を行ないます。
この2つの木も庭と同様に10年かけて大きくしました。しかし、主人としては
上に大きくさせたくなく、前に(富小路通に)伸ばして、要庵の門を被うように
したいのですが、門から前へは上に比べては成長は遅いです。それでもようやく
門の屋根を覆うようになりました。来年がさらに楽しみですが、この樫の木は
桜咲くころにすべての葉が落葉して新芽を出しますので、多くなればなるほど、
手入れと掃除が大変です。
防火対策ではなく『防蚊』対策
何事も美しくするためには裏方の努力が必要になります。逆に言えば裏方の
努力があってこそ美しくなります。ところで、夏場の庭の手入れでマイルのは
蚊の攻撃です。人の血を吸うために向かって来ます(笑い)。主人も庭に水を
撒く時は防火対策ではなく防蚊対策で水を撒きますが(笑い)、それでも数か所
はかまれます。久保造園さんでは蚊取線香を焚いて仕事をされます。
竹も剪定
要庵西冨家の門から玄関までの露地庭には竹が生えています。毎年
2~3本の新しい竹が生えて来ますが、現在役30本の竹が生えましたので、
京都独特の露地庭になってきています。要庵歳時記でも紹介しましたが、
梅雨時には竹も成長しますが、同時に毛虫もメチャメチャ発生します。
1週間に1度は女将と主人と社員さんで毛虫駆除をします。その駆除の後で
久保造園さんに夏の手入れをおこないましたが、笹の葉に結構毛虫が
発生していました。
庭に愛情をかける
竹の先を剪定して高さを揃え、葉も剪定して、特にこの夏は思い切って
剪定したのでとてもスッキリとなりました。これで、風通しも良くなり蚊や
毛虫の発生も抑えられます。一方露地庭のシダや苔等は一切剪定しなく、
自然に草が生えた雰囲気を残すことによりメリハリをつけ粋さを演出しました。
『要庵西冨家の庭が完成するまではあと何年?。』と聞かれば、その都度、
新しい気付きがあり、その気づきで更に良い庭を作りますます。建物と
同じように愛情をかければかけるほど素晴らしい庭になりますね。
(平成26年7月17日 要庵主人書)