京都要庵歳時記 『春へ準備 ひのき風呂の普請』 伊達建築工房 2 |
美しさを保つ理由
何事も後手後手でなく先手先手で普請や修理することが美しさと丈夫さを保つコツで、
数寄屋の部屋だけでなく、車・服・バック・靴・本をはじめ多くの物や生き物は美しくなる
ことは気持ちが良いです。主人の大親友も絶えずそのことをアドバイスしてくれます。
どうせ、直す・美しくするのだったら一日も早くした方が良いですが、なぜ数多くの人が
出来ないのでしょうか?。
モッタイナイ心は?
それは『モッタイナイ・まだ使える・・・・。』と言う気持ちが働くからです。ですが、
最終的に直したり、取り替えたりしなければならないので、とことん使用するのも
一案ですが、その『とことん』の期間は賞味期限が切れかかっていると思います。
美しくすることで更に美しくなりますが、一方汚くなれば更に汚くなり、汚くなりきったら、
その時点から美しくすることは何倍もの努力・資金が必要です。更に汚くなった
イメ-ジを覆すのも一苦労します。
まだまだ続く
お正月が過ぎ、節分、桃の節句も終わり、春の気配がいち日づつ感じます。
要庵西冨家の庭の桃の花も美しく咲き、来週も楽しむことが出来ます。
お正月を迎えるための準備、そして春を向かえるための準備も数多く、
それを毎年おこなっています。その積み重ねが要庵西冨家の宿つくりです。
普請のおかげで見事に再生いたし、素晴らしい手仕事によって美しさが蘇えりました。
まだまだ春の準備が続きますね。
(平成26年3月5日 要庵 主人書)