京都要庵歳時記 『番浦史郎遺作展』 津田画廊 2 |
使われてこそ器
亡き父の思い入れが強い番浦史郎さんの作品は、全て主人の父が買いました。
父は番浦史郎さんの皿が本当に好きで木箱に入れて、料理には使いませんでした。
しかし、主人は亡き父と違い作品(皿や器)は『使っていくら?。』と考えています。
陶器は使わずに持っていて価値が上がる、つまり転売して価格が高騰して儲ける
ことが出来る器は本当に限られた陶芸家だけです。文化勲章クラスは別ですが、
文化功労章クラスの作家でも売れば価格は下がります。これは陶器だけでなく、
絵画・日本画・美術品でも同じことが言えますね。
優しく丁寧に大切に
ですから、番浦史郎さんだけでなく生前父が肝煎りで買った器は現在、
要庵西冨家で懐石料理に使っています。器も使われてこそうれしいのでは
ないでしょうか?。但し要庵西富家の社員さんに『丁寧に、ていねいに扱って
ください!!!。』と絶えず言っていますが、それでも器は欠ける時がありますね。
特に番浦史郎さんの器は信楽焼でとても柔らかいので非常に欠けやすいです。
榊獏山と番浦史郎のコラボ
しかし欠けやすい半面、その柔らかさから生み出す雰囲気・温かさ・優しさ・粋さを
感じますので、お料理のとても栄えます。津田画廊さんで拝見した番浦史郎さんの
作品・器を買おうと思いましたが、残念ながら赤いマ-クが既に付いていました。
良い器は誰でも良いと感じるのですね。南隣なので、
『直ぐに伺えば良かった!!!。』と思った時は『時は既に遅しです。』
また榊獏山さんと番浦史郎さんのコラボレ-ションの作品も数品ありましたが、
素晴らしい作品で、当然値段も高価ですので、今回は眼を養う・研修でした(笑い)。
(榊獏山さんの般若心経の額、イイですね~~!!!。思わず買おうかと!!。)
(平成26年2月3日 要庵 主人書)