京都要庵歳時記 『春への器 こぶ春さん』 1 |
オリジナルの器を作陶するには
要庵西冨家の器はほとんどオリジナルの器です。その器を作家さんに作陶して頂く
ための窓口が陶器屋さんになります。直接陶器屋さんに伺い依頼する場合や
陶器屋さんが主宰する作家の展示会で気に入るのがあった場合、陶器屋さんを
通じて作家さんに具体的にどのような器を作って欲しいか?注文します。
九谷焼の『須田青華さん』や唐津の『中里隆さん』のように自宅に店舗を構えている
作家さんは本当に稀です。逆に言えば自宅に店舗を構えられるくらい著名なるよう
努力しなければと多くの陶芸家は心に思いを秘めています。
陶芸家を紹介する場
素晴らしい作品を作っても、その作品・器をどうして売るか?が本当に難しくて大変です。
その販売ル-トの一つが陶器屋さんになります。四条通と富小路通角にありました
『たち吉』さんの最上階に美術・作品会場が設けられ、1年を通じて20~30回の
作品展が催されていました。展示会で作家さんとの機会・出会いを通じて料理店や
器好きの個人客に器を紹介して購入する場が作られていましたが・・・・・・・・。
器が売れない時代
今では器が売れない時代になりました・・・・・悲しい時代です。たち吉さん本店も
今ではベネトンに店舗を貸しています。器の良さを理解する楽しむ日本人が
少なくなりました。そのたち吉さんの美術部で働いておられ、要庵西冨家と女将・主人
好みの作家さんとの橋渡しをしてくださったのが安田佳枝さんです。ですから
要庵西富家の器の歴史を知っておられる人でもあります。本店の閉鎖を機に独立され
高台寺に『こぶ春』・器屋さんを昨年OPENされました。
(平成26年1月17日 要庵 主人書)