京都要庵歳時記 『部屋の普請』 田内電気さん |
お部屋の普請も進んでいます。中尾左官店の中尾さんと職人
さんによってジュラクの壁が塗りかえられました。新しい畳同様に
壁も塗りかえれば美しく生き生きします。何事も新調はイイですね。
中尾左官店さんの手仕事が終われば、今度は数日かけてジュラク
の壁を乾かさなければなりません。焦る気持ちを抑え、乾くまで
待ちます。また今回の普請ではエアコンも新しく取り替えますが、
要庵西冨家の全てのエアコンは業務用です。
結露との戦い
数寄屋の部屋はエアコン本体が見えないように工事し、特に吹き出し
口は自然な感じで納まりが良いように工夫します。以前は壁と天井の
間に3cm程の吹出口を作りましたが、夏場の冷風時には結露が生じ、
折角のジュラクの壁が結露でシミが出来、何回も塗り直したことが
ありました。建築家の空調環境設計ミスでした。それからは主人と
空調・エアコンを担当している田内電気さんと何回も打ち合わせして、
動力や吹出口等を考えます。
細部のこだわり
客室のエアコンは騒音防止と見栄えを考え、天井の中に本体を
置き、ダクトで客室に吹出口をつくり風を送ります。ですから
エアコンを取り替える時はたいへんで、大工さんが先ずは天井を
破ってエアコンを取り出します。家庭用に壁に付けるエアコンの
ようには簡単ではなく、お客様にはこのような裏側の仕事は分かり
ませんね。吹き出し口をはじめ数寄屋の部屋に合うように・空調が
快適な環境も考えなければなりません。もちろん破った天井に
新しい天井板とクロスを張らなければなりません。
(パソコンを新しく設営いたしましたので、12月中旬~1月末まで
要庵歳時記を紹介出来なかったこと申しわけありません・・・・・。)
(平成25年 3月7日 要庵西冨家 主人書)