京都要庵歳時記「夏への準備」夏恒例庭木の手入れ・久保造園さん(1) |
毎夏、梅雨時期になりますと、久保造園さんによる要庵西富家の中庭の手入れがあります。鉢植えの木の剪定なら主人にもできますが、中庭の庭木はさすがに職人さんの登場です。久保造園さんの庭仕事が終わったあとは「さすがにプロの仕事やなぁ~」と、いつも感じます。昨年の師走12月に手入れをして半年経ちますが、新芽が伸び、人の髪に例えれば”ボウボウ”で剪定のしがいがありますので、年に2回、必ず久保造園さんにお願いします。
窓から、それぞれの眺め
8年前から中庭の眺めを宿全体で良くする計画をすすめ、いまでは、二階の「梅枝」「篝火」のお部屋からは、窓一面に見える木々の成長の醍醐味を味わえるようになり、一階の「横笛」「葵」では、木々の木洩れ日、成長した木々の下の小さな草花から季節を感じていただけるようなお庭に育ってきました。これからも、二階からはこんもりと見え、一階ではすっきりと見える、二律相反する課題に答えをだしていかなければなりません。
成長する庭
そのため久保造園さんと話しをします。切るかの、切らないのか、どうするのか?枝一本のことに知恵と勇気が必要なのが本音です。それには、やはり現場です。長いお付き合いの久保造園さんですが、計画した庭造りの微妙なニュアンスを伝えるために主人が庭に入ります。庭は生きた建築物、その時、その季節によって状況がちがいます。いつも、主人の言葉にお応えくださる久保造園さんは頼りになる存在です。
(6月25日 要庵主人書)