京都要庵歳時記「夏への準備」夏の草木の美容室(2) |
4分の1づつの自分のテリトリーの穂先をカットしますが、必ずと言っていいほど見落としがありますので、それぞれのテリトリーが終わればお互いが移動して、最終的に鉢の周りを一周するようにしてススキを綺麗にカットします。ススキが終われば、つぎに風知草のカットをします。風知草も大きく育ちましたが、根元まで日光が当たらず、枯れて茶色に変色している鉢の中のほうまでかき分けて、一本づつ丁寧に見て切らなければなりません。
4人でしゃがみこんで
葉の密集度合いが少ないススキの穂先はカットがしやすいのですが、風知草は根元はもとより、葉の密集度がススキより高く、さらに鉢の中ほどまでかきわけて、枯れた茎や葉を見つけてカットするのはとてもジャマクサク、気が遠くなります。4人ですので、仕事は早く終わりそうに思いますが、「まだ切ってるの?・・・・・いつ終わるのやろ~?」と、4人で風知草のまわりにしゃがみこんでいる姿を見ると、先が思いやられます。
世間噺をしながら・・・
4人で「あ~じゃない、こ~じゃない・・・・、このあいだのテレビ番組は?」、等々、世間噺をしながら楽しくハサミを動かし、手仕事が苦にならないようにします(笑い)。そうこうしながらも、やれやれ、風知草のカットもようやく終わりました。ほんとうにジャマクサイですが、ススキや風知草が見違えたように綺麗になりますので、切り終えたあとがほんとうに楽しみです。カットした葉や茎を箒で掃き集めるとその量に驚きます。
(6月22日 要庵主人書)