京都要庵歳時記「平成23年如月 玄関の室礼」海棠桜と白玉椿・南天(4) |
その中で、選んだのが海棠桜。それまでは、3月下旬になると、玄関入ったところに飾っていたのですが、昨年、玄関先に飾ったら、とてもイイ感じでしたので、要庵西冨家の春を一番に表現するのは、今年もやはり海棠桜と決めました。今までなぜ玄関先に飾らなかったのか、不思議なくらいです。お客様からも「海棠桜は咲くまでが一番美しい、蕾が膨らんで、開花するまでが美しいですね!」、と教えてくださいました。
本当にその言葉の通りだと思いますし、ですから早春に海棠桜を飾るのは素敵です。蕾が膨らんで開花する前に自宅から運びます。主人が育てている草木の中で一番大きな鉢で、4人掛かりでようやく運ぶことが出来る重さです。枝も大きく育ちましたので、運ぶ時に大切な蕾を落すことがあり、大切に育てたのにもったいないです。そのような理由で海棠桜を早春に玄関に飾りました。これから蕾の成長を見るのが、とても楽しみです。
(平成24年2月16日 要庵 主人書)