京都要庵歳時記「平成23年夏の思い出 先斗町・舛之矢さん」(4) |
「舛之矢さん」はお茶屋さんですので、お料理は仕出しです。「鱧しゃぶ」は木屋町の名店「河繁」さんから運ばれてきます。鱧は5月から食べる事が出来ますが、脂が乗って美味しくなるのは7月。祇園祭をピークに値段が高騰し、冬のフグと同じくらい高い値段になります。食材もシンプルでマツタケ、湯葉、水菜、豆腐のみです。お出汁が入ったお鍋に鱧をくぐらせますが、半生くらいが美味しいですね。タレは酢橘、ポン酢、梅肉のお好みで……床ですので気分もアウトドア。美味しさも格別ですね。
気がつけば、11時過ぎ、素敵な仲間との楽しいひと時は時を忘れます。毎回言っていますが、「主人曰く、舞妓さん、芸妓さん6人で呼べば怖くない……。」と言いながら、請求書が届くのが恐いです。もちろん請求書よりもそれを見た女将の顔が!!。しかし「楽しい夜やったな~~!!。」と全員が言ってくれて、世話役として本当にうれしいです。夏のひと夜の楽しみでしたが、素晴らしき仲間と可愛らしいベッピンさんと美味しい食事とお酒をいただき、厳しい時代を頑張って乗り切ります。
(平成23年 10月4日 要庵 主人書)