京都要庵歳時記「器の生き返り・・・粋な金継」(2) |
主人が隠居して、子供たちが要庵西冨家を継いだ時になれば、ゆっくりと時間をかけて器の金継をおこなえば良いですが、毎日お客様の満足を考え、現場で働いている今は金継までの時間が取れません。それほど金継は見るのには綺麗で簡単に見えますが、とても時間のかかる手間が必要な根気のある手仕事です。
ですから、金継が出来上がった時の器を見れば、とてもユニークで個性的で小粋でオリジナルな器になり、また違った魅力を感じますがその分、請求書を見れば……「買った方が安くついた……。」時も少なくはないです(苦笑い)。但し、器を使っていれば愛着も生まれますし、仕事をして100%器を割ったり欠けたりしないことはないので、やはり要庵西冨家にとっては金継は欠かせない手仕事で、金継された器をより一層大切にしてます。
(平成23年 4月29日 要庵 主人書)