京都要庵歳時記「平成22年師走恒例 庭の手入れ 久保造園さん」(2) |
なぜ、2階の部屋からの庭の眺めに主人はこだわるかと言いますと、以前ある京都の建築家が「2階からの木の枝や葉を見て何が面白いか?。」と信じられない言葉を聞いたことがあったのです。主人は1階の庭と同じように、いやそれ以上に2階からの庭の情景を大切にします。そのため木々の枝ぶりの形を考え、梅と紅葉・白樫・タメの木は長く切らないで、剪定をするようにと注文してきました。これで7年目となり、ようやく主人が考えている庭に1歩近づきました。 しかし、完成まではまだまだ長い年月がかかりますね。
今年の猛暑と残暑で9月に梅の葉がほとんど落葉しまして、来年の2月に梅の花が咲くか心配していましたが、ようやく蕾は付けて来ました。やれやれ、良かったです。お正月が過ぎ2月後半からは、2階の梅枝や篝火の部屋から見る梅の花も綺麗でしょう。3月後半からは新緑の葉が芽吹く時は、庭全体に萌黄色が広がり、この時期も梅同様に本当に美しいです。今から楽しみです。
(平成22年 12月24日 要庵 主人書)