京都要庵歳時記「夏から秋へ 彩の秋の準備」葵の部屋の縁側と中庭編(8) |
白川砂利も京都だけの砂利で、とても品がありますし、要庵西冨家の庭にも良く合います。1袋がとても重たいので息子にも手伝ってもらい、土の上を撒きます。撒いた後は、木片と手で表面を均してデコボコが無いように平たくしていきます。ようやく庭らしくなってきました。その後は南天を剪定していきます。とても立派な赤南天ですが、今まで育った環境と違う場所に植えましたので、最初は少し落葉しますが、この場所は庭の中でも植物にとっては、日当りと夜露の環境が良い場所なので、元気に育つと思います。
主人は京都の縁側の文化は大好きです。西洋文化の建物のようにレンガや石で内と外とを遮断するのでなく、内から外へとツナガル良い塩梅の空間を大切にしています。土間もその一例です。今回はあえて青竹の縁側を外して南天を2本を、それも窓側に植えることによって葵の部屋も外側から覗かれることもなく、また部屋からは庭を独り占め出来るように、廻りの部屋の視線を気にすることも無くなりますので、障子を閉めずにず~~と庭を楽しんでいただけます。主人なりの縁側と考え、この手仕事に踏み切りました。それにしても朝から夕方まで一日仕事でしたので、完成した時はうれしさよりもクタクタで、さすが久保造園さんの仕事も、本当に大変と心から思いました(笑い)。
(平成22年 10月15日 要庵 主人書)