京都要庵歳時記「初秋恒例 萩まつり」梨木神社(2) |
梨木神社の長い参道や境内には、約500株の萩が植えられていて、萩まつりのころには、ピンクや白の見事な花が咲き、華やかな雰囲気につつまれますが、、、しかし、今年は長梅雨や冷夏と日照不足で花の咲き具合は遅れています。数年前までは、萩まつりは毎年、9月の敬老の日の3連休に行われていましたが、ここ数年の地球的な気候のズレで萩の花の開花が遅れて、連休から1週間後の週末に行われることが多くなりました。
梨木神社の萩まつりは、昭和30年代に始められました。「萩の会」の初代会長はノーベル物理学賞の湯川秀樹教授です。鳥居前には、湯川先生の「千年の昔の園もかくやありし木の下かげに乱れ咲く萩」の句碑が建てられているように、短歌会や俳句会の人たちや参拝者らによる句がいろとりどりの短冊に書かれ、萩の枝に結ばれています。さらに、萩は七草のなかでも多く詠われた花で、とくに山上憶良のものが有名ですね。
(9月25日 要庵 主人書)